D-ダイマー

静脈血栓塞栓症の診断補助として役立つバイオマーカー

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救急部門におけるD-ダイマー検査

ポイントオブケアでD-ダイマー検査*を行うことにより、静脈血栓塞栓症(VTE)患者を迅速に検査できるため、救急医療施設の混雑を緩和できる可能性があります[1]。

VTEによって引き起こされる兆候や症状のある患者の場合、血栓の診断を除外または確認するために客観的な評価が必要です[2]。

VTEリスクが低い(可能性が低い)または中程度の患者のために、最初の検査としてD-ダイマー検査*を行うことで、画像診断の必要性を減らすことができます[3]。画像診断には、放射線被曝、静脈内造影剤の投与に関連する合併症、および高額な医療費など、いくつかの欠点があります[4]。

*臨床評価と組み合わせて使用する場合。

 

販売名: AQT90 FLEX システム
届出番号: 13B2X00079000004

販売名: D-ダイマー AQT テストキット
認証番号: 222AAAMX00206000

静脈血栓塞栓症 (VTE)静脈血栓塞栓症 (VTE)

D-ダイマーは線維素溶解の最終産物として産生されます

D-ダイマーの存在は、生体内で血液凝固作用が活性化され、出血を止める血栓(血餅)を形成していることを示します。Dダイマーは、治癒の過程で起こる分解の最終産物です[5]。  

静脈血栓塞栓症(VTE)

VTEの最も一般的な症状は、深部静脈血栓症(DVT)と肺塞栓症(PE)です。原因は多因子性で、遺伝性のものと後天性のものがあります[6]。

VTEは、深刻な事態を引き起こし、生命を脅かす可能性さえある疾患です[3]。

そのため、Dダイマー陰性でVTEを除外するか、または患者に画像診断を行って確認するか、迅速に判断する必要があります。

D-ダイマー検査の使用法

D-ダイマー* 検査のみ
DVTやPEの疑いの除外診断に役立ちます [2]

 

D-ダイマー* + NT-proBNP
急性呼吸困難患者におけるPE診断と心不全との鑑別に役立ちます [7, 8]

 

D-ダイマー* + NT-proBNP および/またはトロポニンI
PEの除外診断、およびPEの予後予測に役立ちます [3]

 

*臨床評価と組み合わせて使用する場合。

AQT90 FLEXによるD-ダイマー検査

AQT90 FLEXは、D-ダイマー測定において検査室レベルの定量的結果を21分未満で提供し、救急部門におけるDVTおよびPE診断について、迅速な臨床判断をサポートします。

高い陰性的中率(NPV)により、D-ダイマー*検査結果を信頼できるため、疾患のある患者を帰宅させることを避けるのに役立ちます[5]。特異度が高く偽陽性の可能性が低くなるため、健常者への不要な画像診断を最小限に抑えられるので、健常者のみならず医療システムにもメリットがあります[5]。

*臨床的確率評価との組み合わせ

AQT90 FLEXは、バイオマーカーの評価を患者のベッドサイドに迅速に提供するベンチトップ型の分析装置です。

クローズドシステムによりD-ダイマー検査が容易になります。オペレーターは採血管をサンプルポートのチューブホルダーに挿入するだけで、装置が自動で測定を実行します。サンプルの前処理は不要です。

必要な試薬はテストカートリッジにすべて含まれており、装置内で31日間安定した状態を維持し、測定可能な稼働時間を最大化します。

AQT90 FLEXによるD-ダイマーの主な利点

  • 血液に直接触れない:クローズドシステム
  • サンプル前処理や測定前準備が不要
  • サンプルタイプ: 静脈全血
  • フック効果やキャリーオーバーの存在なし
  • 溶血、脂肪血、黄疸、およびビオチン含有試料* は、測定に干渉しない。
  • サンプルチューブ: 多くの13×75mmの標準的な採血管に適合


* 2,6 mg/L (2,600 ng/mL) まではビオチンの干渉は認められませんでした。

臨床性能とメソッドの比較

AQT90 FLEX - 臨床性能とメソッドの比較

Figure 1. Clinical performance and method comparison with the Stago STALIATEST D-dimer assay, the BioMerieux Vidas D-dimer new (DD2) v R4.10 assay, the Biopool Auto-Dimer assay, and the Abbott AxSYM D-dimer assay [9].

D-ダイマー測定仕様

所要時間:
< 21分
CV % (血漿): 日差再現性 CV% 572 μg/L: 12.8%
95 パーセンタイル*: < 50歳/全血 630 μg/L
> 50歳/全血 654 μg/L
トレーサビリティ: Hytest, 8D710

*上記の値は例として挙げています。施設ごとに値を設定してください。

参考文献

1. Favresse J, Lippi G, Roy PM, et al. D-dimer: Preanalytical, analytical, post-analytical variables, and clinical applications. Crit Rev Clin Lab Sci. 2018; 55,8
2. CLSI. Quantitative D-dimer for the Exclusion of Venous Thromboembolic Disease; Approved Guideline. CLSI document H59-A. Wayne, PA: Clinical and Laboratory Standards Institute; 2011.
3. Konstantinides SV et al. 2019 ESC Guidelines for the diagnosis and management of acute pulmonary embolism developed in collaboration with the EuropeanRespiratory Society (ERS). Eur Heart J. 2020; 41: 543-603.
4. Van der Hulle T, Dronkers CEA, Klok FA, Huisman MV. Recent developments in the diagnosis and treatment ofpulmonary embolism. JOIM 2015
5. Strandberg K. The clinical use of a D-dimer assay. acutecaretesting.org 2017
6. Lijfering WM, Rosendaal FR, Cannegieter. Risk factors for venous thrombosis - current understanding from an epidemiological point of view. Br J Haematol. 2010; 149, 6.
7. Stokes N, Dietz,B,and Liang J,Cardiopulmonary laboratory biomarkers in the evaluation of acute dyspnea, Open Access Emerg Med. 2016; 8: 35–45. page 10.
8. Lusky, Karen. One-two Punch in Evaluating PE Risk. Cap Today. Modified November 2006. http://www.captodayonline.com/Archives/feature_stories/1106pe_risk.html.
9.Sidelmann JJ, Gram J, Larsen A, Overgaard K, Jespersen J. Analytical and clinical validation of a new point-of-care testing system for determination of D-Dimer in human blood. Thrombosis Research 126 (2010) 524–530
21030319-R02

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